加藤九段引退か、男の引き際について考える

「加藤九段破れ引退の瀬戸際」
社会面の中ほどに小さく取り上げられていた記事に目がとまりました。加藤九段とは将棋の加藤一二三(ひふみ)九段、一二三九段と書くと「1239段」ですか、そりゃすごい、と多少紛らわしくなりますね。先日の三浦九段に続き本日も将棋をテーマに考察してみます。

 

『将棋の史上最年長対局記録を更新した加藤一二三九段(77)が、12日の対局で敗れた。ほかの棋士の対戦成績によっては、規定により、この日の対局をもって引退が決まる可能性がある』(1月13日、朝日新聞より)

 

順位戦のことですね、

九段は現在C級2組、いったいどんな規定なのか石井にはわかりませんが競争相手が勝てば自動的に九段は追放、いや引退となるのです。将棋界には「定年」など多分ないのでしょうが勝負の世界、厳しい掟もあるのです。

 

昨年、中学二年生、最年少棋士の誕生だ!と騒がれたのが藤井四段、14歳と2カ月での昇段でした。将棋盤をはさんで中学生と70歳が対等に勝負するのもこの世界ならではなんですね、しかしよくもまあ長きにわたって居座り続ける、というかその座を維持しているというのか、そっちのほうに石井は感心してしまいます。

 

感心といえば最年少昇段記録を無理変えた藤井四段、じつに62年ぶりに塗り替えたのですが、62年の長きにわたってこの記録を保持していた偉大な棋士こそ加藤九段なのです、14歳7か月でしたね。

 

九段は名人経験者です、「神武以来の天才」と称され18歳でA級八段なんていういまだ破られてはいない記録も保持しています。対局中にバナナひと房をあっという間に平らげたとか、のらネコに餌をまいて近所住民から訴えられた、など独特の対局姿勢とともに多くの逸話もお持ちです。

 

いずれにせよ時代をつくった偉大な棋士がこんな形で引退するなど、晩節を汚すものであるなどといった評価もあるのかもしれません。出処進退、一番難しいのはなんといっても「退」ですね。潔く身を引くこと、わかっていてもなかなかできるものではありません。

 

とはいっても石井は九段の往生際の悪さに文句を言っているのではありません。

 

最後の最後まで戦い切った男の姿、見事な引き際ではないですか!